乾電池駆動マシンが好き

ポメラの長所の一つは、単四乾電池2本(DM100は単三乾電池2本)で、20時間くらい使えることである。DM10以外は、エネループにも正規で対応しているので、たいへん経済的だ。

乾電池で動く、テキスト打ち専用マシン。すごいピンポイントなコンセプトだが、これだけ売れたのだから、キングジムの狙いは正しかったのだろう。

過去を振り返ってみると、このコンセプトと非常に近い製品が、20年くらい前にあった。

それは、WindowsCeというOSで動く、NECモバイルギアMC-R300とCASIOカシオペアA60である。

cassiopeiaa60

CASSIOPEIA-A60

ジャンルでいえば、ポケットコンピュータという部類かな。当時はハンドヘルド・コンピュータと云われていた。

モバイルギアはヒンジが割れて、捨ててしまったけど、カシオペアA60の方は愛着があって処分できず、いまだに手元に置いてある。

カシオペアA60のディスプレイはモノクロだが、ポメラとちがって、一応パソコンなので、有線、無線を問わず、インターネットにも繋げられたし、ほかのパソコンとネットワークを組むこともできた。

キーボードはすごく小さかったな。でも、なれてしまえば、片手で打つには、ちょうどいいコンパクトなサイズだった。

ぼくはテキスト打ちには、ATOKポケットを入れて使っていた。

乾電池で動くポケットコンピュータといえば、HP200LXがこの分野では先鞭をつけていた。

だけど、日本語で使えるようにするには、ツールキットでカスタマイズさせるなど、素人には少しハードルが高かった。

そこにいくとカシオペアA60は、日本語環境ですぐに使え、当時としては、わりと頑丈で、数年の使用に耐えた。

本当にいいマシンだったなあ、カシオペアA60。
運悪く、スマホなどの携帯端末の登場で、WindowsCeマシンは、ある時期、あっという間に市場から消えてしまった。今では、さすがに古すぎて、中古でもあまり見かけなくなったな。

(HP200LXは今もマニアの間では人気があって、ヤフオクなどでもそこそこいい値段で、取り引きされているようだ。)

もし、乾電池で動くカシオペアA60やモバイルギアなどの後継機が、現在までも生き残り、さらに進化していれば、ポメラの誕生はなかったかもしれないな。

こんなことを書いていたら、久しぶりに、カシオペアA60をひっぱり出して来たくなった。

cassiopeiaandDM100

で、ひっぱり出して来たカシオペアA60をポメラDM100と比べてみたら、こんなに小さい。

やっぱりいいなあカシオペアA60。後継機がまた発売されないかな。