ぼくの持っているポメラは標準モデルのDM20に比べて、今ひとつ人気のない由良拓也モデルのDM20Y。
DM20Yは見た目が豪華な革製カバーを身にまとっているのにもかかわらず、中古の価格がDM20よりも安かったりする。
DM20とDM20Y。
機能的にはまったくいっしょのはずの二つのモデルで、なぜ人気に差が出るのか?
カスタマーレビューなどつらつら読んでみると、その一番の理由は、本体と一体になったまさにその本革製のカバーこそにあった。
本革製のカバーはポメラを開いたときに収まり悪く邪魔になるのだ。
アマゾンの商品写真など見るとDM20Yは革カバーを後ろに回して撮影されている。
この後ろに回したカバー分だけポメラの裏スペースがとられてしまうわけだ。
これだと奥行きのないテーブルなどではポメラを開くのが難しい。
では、ということで革カバーを手前に回し本体の下に敷いてみる。
こうすると今度はキーボードが安定しなくなるうえに、カバーの留め具がキーボードの前に邪魔してテキストが大変打ちづらい。
ケースでおシャレにした引き換えに機能を損なうというのは、道具として本末転倒ではないか。ダメだろDM20Y。
そんなわけで、DM20Yを手に入れてからしばらくのあいだ、やっぱり奇をてらわずに、おとなしくDM20を選んでおけばよかったな…と後悔していたのだった。
ところがある時、おもしろいことに気づいた。
邪魔くさいなあといつものようにDM20Yの革カバーを後ろに回し、くるりと裏向きに一回転させたら、偶然にカバーの留め具が留め具の押さえ部分にすっぽりとささった。
言葉で説明するとわかりにくいので写真を参照。
こうすると革カバーはすっきりと本体の画面裏に収まってしまい、ぜんぜん邪魔にならない。
さらに、DM20Yではこの裏にくるりと回した革カバーをテコにしてキーボードを持ち上げることで、キーボードに角度をつけられることが分かった。
DM20やDM20Yなどのポメラはキーボードが平らで角度がついていないので、テキストを長く打っていると手首が疲れてくる。(DM100のキーボードはもともと斜めに角度がついている)
キーボードに角度がつくのとつかないのでは、テキスト打ちの作業に格段の差が出る。
我ながらいいことに気づいたものだと、ちょっと有頂天。
こういうことまで、はじめからキングジムはちゃんと考えて、DM20Yの革カバーを設計したのかな?
だとしたらすごいぞキングジム。
ということで、やっぱりDM20Yを選んでよかった、よかったという話。